「新型コロナウイルス流行下における教会運営」についての教区ガイドライン
2021.4.9
教区の基本的な認識は、以下の通りです。
- 新型コロナウイルスの流行はワクチン接種などによっても急にはおさまらない。
- 健康に見える人を含め、誰が感染していてもおかしくはない。
- 教会には高齢者も多く、ひとたび流行が始まると被害はおおきい。
- 教会である以上、他府県からの旅行者など不特定の方々の出入りも避けがたい。
- 司牧者は、リスクを分かっていても、職務上、多くの人と接さざるを得ない。しかし、感染した場合には司牧上ならびに教区運営上の障害は非常に大きい。
- 四国は海を隔てている分、感染者の流入は本州ほどではないだろうが、すでに市中感染もあり、基本的な対策については軽視すべきでない。該当地域の自治体からの感染対策としての指示は確実に守る必要がある。
- 最大の感染ルートは呼吸器からの飛沫であり、歌や大声を避けマスクすることが非常に重要。飛沫で汚染された物品への接触でもうつり得るので、手指消毒も有効。
- 当たり前の対策をしっかりすることに集中し、過度に恐れ騒ぐ必要はない。
- 典礼や秘跡への参加は不要不急の行為でない。病を恐れ神経質になりがちな人にとっては、過剰なストレスを軽減し感染対策の一品でもある。
2020年11月1日付で日本カトリック司教協議会から「日本のカトリック教会における感染症対応ガイドライン」が出されているので、参考にして頂いても良いと思います。
(参考:https://www.cbcj.catholic.jp/2020/11/09/21446/)
このガイドラインは、今回のコロナウイルス感染症の流行に対し高松教区の実情には合わない点もあるので、以下に教区としてのガイドラインを示します。
高松教区ガイドライン
- 各小教区での対策については、最終的には主任司祭が小教区評議会の意見を踏まえて決める。必要であれば、教区事務局に相談ください。
- 参加者の人数が少なく三密(密閉・密集・密接)を避けることが担保できるなら、その範囲内で、普通にミサや教会活動ができる。(小さな小教区が該当か)
その場合も、マスク着用、聖水盤の使用中止、手指消毒用アルコールを設置する。
- 外国人への説明が不十分で、小教区での感染対策から漏れる例が散見されますが、主任神父さんはこの点に留意ください。普段の生活で孤立を強いられている方も多いだけに、どうしても密集・密接で会食も許しがちですが、危険性との兼ね合いです。
ミサについて
- 外から教会に入ったら最初にアルコール又は塩素系消毒薬で消毒する。これができない人はトイレで十分量の水を使い丁寧に手洗いをする。参列者を守るためです。
- ミサ出席者は名前と連絡先と日付の記録を残す。
- 聖堂内、香部屋などで、司祭・奉仕者・会衆が、さまざまな物を共用しない。
- 中規模以上の教会では、聖歌は自粛ください;オルガンのみの演奏や、答唱などでは立ち位置を選んで先唱者だけが歌うことも可能です。
- 献金はミサの中では集めず、ミサの前後に感染対策をして行う。
- 奉納行列は行わず、パンとぶどう酒と水、祭器などは、あらかじめ祭器卓に準備しておく。
- パンを入れたチボリウムやパテナはパラで覆う。カリスのぶどう酒は司式者自身が飲むため、感染対策としては覆う必要がない。
- 口での聖体拝領は自粛し、やむを得ぬ時には最後に拝領する。
- 「聖書と典礼」や週報は戻さず、必ず持ち帰る。
- 大勢の人が集まっていない時間帯に、聖体訪問や随時の聖体拝領を心掛ける。
司祭にお願いすれば、随時の聖体拝領や赦しの秘跡を受けることが出来る。
- 教会維持費などは、納付の仕方を各教会で工夫しておく。
- 言葉が不自由な外国人の方に対しては、繰り返し、この内容を説明してあげて下さい。異国の地にあると、どうしても情報が不足し、無用のトラブルに卷き込まれることが多いです。原則的に、すべてのパーティや食事会は三密を守れず四国内の教会では禁止されています。