ウィークリー・メッセージ 20155

年間第3主日

 中村教会担当司祭 硫黄 隆二

 日は第一朗読ヨナの預言を取り扱ってみたいと思います。

ヨナの預言は短いものです。4章までしかありません。今日のミサで朗読されるのは3章1節〜5節までと10節だけです。それはアッシリアの首都であったニネベの都の出来事です。

 神様はヨナに「ニネベに行って、回心して神に立ち返るように呼びかけよ」と言ったのですが、ヨナは行きたくなかったので船に乗ってタルシシュに行こうとしました。しかし途中で大嵐に合い、船は今にも砕けんばかりになりました。船員たちは積み荷を海に捨て、この災いは誰のせいかとくじを引かせるとヨナに当たったのです。ヨナの手足を縛り海に放り込むと大荒れの海は静まったのです。

ところがヨナは大きな魚に飲み込まれて、三日三晩が過ぎた時、ヨナが神様に祈ると、魚は岸に寄って来てヨナを陸地に吐き出したのです。ヨナは主の命令どおり、直ちにニネベに行き「あと40日すればニネベの都は滅びる」と叫ぶとニネベの人々は神を信じ断食し粗布をまとったのです。神様はこれを見て思い直され、災いをくだすのをやめました。神様は回心する人をゆるしてくださるのです。

 さて、この話は日本の昔話となっています。それは「一寸法師」の話です。一寸法師はお椀に乗って海に出かけます。ところが嵐に合ってお椀は沈み、一寸法師は大きな魚に飲み込まれてしまいます。三日三晩の後、魚の中から吐き出され都に出て出世していくのです。古代東方キリスト教会で景教が中国に入り、唐の時代、空海などが勉強に行った時に学んで来たキリスト教の話が昔話となったという説があります。この他にかぐや姫の物語などがあります。

 

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