ウィークリー・メッセージ 201547

 

「目を覚まして祈ろう

 

 桜町教会担当司祭 村上 耿介        

 礼の暦で新しい一年が始まりました。十五年度はマルコに導かれて主イエスの生涯を黙想してきました。十六年度はルカが私たちを導いてくれます。


 待降節に入りました。読んで字の如く、待って来る方、神の子の到来を待つ季節に入ったのです。神の子の到来は二回あります。つつましい幼子の姿をとったベトレヘムのうまやでの誕生、もう一つは終末の日、栄光に輝く王としての再臨です。今日の福音は、この再臨を語り、その日を迎えた二つのタイプの人たちを描きます。恐ろしさのあまり気を失う人と身を起こして頭を上げ、救い主キリストの前に立つ人です。ただ大事なことは、その日、その時がいつ来るのか、誰にも分からないことです。ただ御父のみご存知です。そこで主イエスは、弟子たちに「心が鈍くならないように注意して、いつも目を覚まして祈っていないさい」と命じられました。
それでは「目を覚まして祈る」とは、どういうことでしょうか。それは神の愛の眼差しのもとに身をおくことです。主イエスがどれほど私たち一人ひとりを愛し、人生の旅路を共にして下さっているかがれば解るほど、私たちは主に己を委ねて生きることができます。ここに希望をもって信仰を生きるキリスト者の生活があります。待降節を迎えるに当たって、主の再臨を待ち望みながら「目を覚まして」生きていける恵みを願い求めましょう。


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