ウィークリー・メッセージ 2017第13回
「21日 復活節第6主日」
番町教会担当司祭
松永 洋司
イエスさまは過ぎ越しの食事を弟子たちと共にし、聖体の秘跡を制定し、弟子たちの足を洗います。そして別れを伝えます。イエスさまは以前からご自分の受難と死と復活の予告をなさっていました。
弟子たちは、うすうすは感じていたことでしょう。しかし、その夜から翌日にかけての出来事になるとは、誰も思っていなかったのではと思います。イエスさまはそれらのことを見越して、つまづきから立ち直りへの配慮をお忘れになりませんでした。動揺し、不安を募らせる弟子たちへの心配りです。
イエスさまは食卓に連なる弟子たちに新しい掟を授けます。「わたしがあなたがたを愛したように、あなた方も互いに愛し合いなさい」と。誰が一番偉いかと論じ合っていた弟子たちへのイエスさまの答えです。ご自分を愛する者が誰であるかの答えです。それは新しい掟を守る者です。
イエスさまは仰せられます。「父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなた方と一緒にいるようにして下さる」と。そして仰せられます。「わたしはあなたがたをみなしごにしてはおかない。あなたがたのところに戻ってくる」と。聖霊が一緒にいて下さり、ひとりぼっちにはしないとのお言葉です。
福音記者ヨハネは「内にいる」という言葉をよく用います。御父と御子との関わりの中で、またイエスさまと弟子たちの関わりの中で、イエスさまの内にいる者としての御父との関わりの中で、そしてお互いの関わり合いにおいてです。この内なるかかわりも大事にしたいものです。主の晩餐に与る者は特にそうです。
「わたしを愛する人は、わたしの父に愛される。わたしもその人を愛して、その人にわたし自身を現わす。」(ヨハネ14:21)
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