ウィークリー・メッセージ 2018第10回
「子ども&中高生の集い」
松山・道後教会担当司祭 川上 栄治
去る4月21日と22日に北条にある聖カタリナ学園セミナーハウスにおいて、子ども&中高生の集いが行われました。テーマは「神様はいつも呼んでいるよ」でした。
土曜日の午後2時半から始まり、最初に5つのグループに分かれて作業をしました。作業の内容は「うれしいこと」を緑色の葉の絵に「辛いこと」を黄緑色の葉の絵にそれぞれ書き記し、そしてその木を作るというものでした。
わたしはちょっとずつ色んなグループを見て回りました。会場が愛媛だったので、松山教会の子どもたちが大勢参加していましたが、わたしが知らなかった子どもたちの姿を見ることができました。おとなしいと思っていた子が自分の意見をはっきり言うのを見て、わたしが驚かされました。
それから、もう一つのグループ作業をしました。テーマは「神様に呼ばれている自分に何ができるのか」と考え、それをハートの形をした紙に書くことでした。その内容は「困っている人を助けたい」とか「周りの人にやさしくしたい」というものが多かったですが、中には自分の将来のことを書く子もいました。それから夕の祈りをして就寝しました。
翌日は朝の祈りをして、近くの公園で遊び、昼食の後で聖堂で発表を行いました。その発表は前日の晩に書いたピンク色のハートの紙を木の下の土の部分に貼っていくという形で行われました。
しかし、それは単に一人ずつ貼っていくのではなく、司教様から一人ずつ自分の名前を呼ばれて渡されて貼っていくという形式でした。司教様と直接触れ合うことのない子どもたちにはきっといい思い出になったことでしょう。
その後、この度終身助祭に叙階されることになる徳島教会の小山一さんとウィリアム・トッドさんの二人が自分たちが終身助祭を目指したきっかけについて話を聞きました。そのあとすぐに行われたミサの中でお二人の終身助祭候補者認定式が行われ、最後に記念撮影をして解散しました。
現代は「神」に対して無関心で、自分さえ良ければいいという価値観がはびこっています。その中で神様を信じて生きることが自分だけではなく、周りの人を幸せにするのだということを今回の集いに参加した子どもたち一人ひとりが感じ、神様と生きることの大切さをしっかり感じてくれたらいいとわたしは願っています。
あと、この集いのグループ作業でわたしは「うれしいこと」や「悲しいこと」を思いつくことに苦労しました。これはわたしにとって衝撃でした。「うれしいこと」や「悲しいこと」を思いつけないということは、毎日の生活をするのに精一杯で感情の動きが鈍くなっているからだと思ったからです。わたし自身、毎日の生活で自分に起こる「うれしさ」や「悲しさ」を感じ取り、司祭として歩んでいかなければならないと強く思いました。
最後になりましたが、今回の子ども&中高生の集いは初めて教会外のスタッフの協力によって行われたことを皆さまにお知らせしなければなりません。今回の集いには聖カタリナ大学の8名の学生がスタッフとして最初の準備段階から当日までこの集いに関わってくれました。
その学生たちは一人を除いて未信者ですが、学生たちは本当に一生懸命この集いに関わってくれました。その学生たちはなんらかの形で神の呼びかけを感じたとわたしは確信しています。
その学生たちの協力に心から感謝するとともに、この集いに参加したすべての人が神さまの呼びかけを感じながら、人生を歩んで欲しいとわたしは心から願いました。
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