ウィークリー・メッセージ 201811

 

復活節第五主日」


 

  三本松教会担当司祭 山 徹    

 「あなたがたも、わたしにつながっていなければ、実を結ぶことができない」

つながり−神様とのつながり、人と人のつながり、大地とのつながり等−が絶たれる時、力を失うことになります。植物は栄養を吸収できず、人は霊の働きや愛を受け取れません。しかし、確とつながり続けるならば、存在そのものに息吹がもたらされます。

個人的なことで恐縮ですが、一昨年、母方の祖父が天に召されました。激しい脳出血を起こしながら命を取りとめた祖父は、亡くなるまでの1年間8か月、病院のベッドで過ごしました。

後遺症で意識障害があり、命の灯をともし続けながら目を閉じていることが多くなりました。しかし、家族や近しい人や医療スタッフの語り掛けには、きちんと言葉を発して反応し続けました。

手を握り一緒にお祈りをすると、「アーメン」と一緒に言うことが出来ました。家族を愛し、神様を信じていたのだと思います。私たちは、祖父の苦しむ姿に心を痛めながら、家族としてのつながりを思い続けることができました。それは、祖父としての精一杯の愛情であったかもしれません・・・。

ある時、電話で祖父と話した時、「徹、がんばれよ」と言ってくれました。この世での最期を迎えつつある時でした。折しも私は、助祭叙階の志願を考えあぐねていた時期でした…。

神様からの呼びかけに、恐れずに応えねばならない−そのことを教えてくれたような気がします。何よりも、つながりは、絶たれず、ずっと生き続けることを教えてくれました。

神様に自ら背き、つながりを絶とうとする悪への傾きという、心のうちに横たわる危険が常にありますが、同時に、私たちは愛のつながりの輪の中にいることに立ち返らせて頂けるのだと思います。


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